夏到来の気配を感じる今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今回は、世界中で深刻化が進んでいる温暖化問題をテーマにお伝えします。
地球温暖化は、私たちの地球が直面している深刻な環境問題の一つです。
これまでも、さまざまな環境問題について触れてきましたが、温暖化によって気候が大きく変わり、極地の氷が溶けて海面が上昇し、生態系の変化や異常気象が起きて…といったように、地球温暖化は多くの環境問題の元凶ともいえる根深い問題であることは皆さんもご存知だと思います。
温暖化の進行にはいくつか原因が考えられますが、今回は主な原因に触れていきます。
①温室効果ガスによる温暖化の進行
温暖化は、温室効果ガスの排出が主な原因の一つです。
大気中の二酸化炭素(CO2)やメタンなどのガスは、太陽からの熱を地球に封じ込めるはたらきを持ち、それらは総称して温室効果ガスと呼ばれています。化石燃料の燃焼や産業活動により、温室効果ガスが大気中に放出され、地球の温度上昇を引き起こしています。
2020年時点のデータによると、主に中国、アメリカ、インド、ロシアなどといった先進国でのガス排出量が最も多いとされています。ガス排出量の増加につながる原因としては、石炭の利用と大規模な工業生産、エネルギー生産、産業や交通、森林伐採による土地利用変化などが挙げられます。
しかし、上に挙げた国のみならず、他の国々も温室効果ガスの排出に寄与しています。温暖化の問題は国際的な課題であり、国ごとに異なる対策が必要です。また、温室効果ガスの削減だけでなく、持続可能なエネルギー転換に向けた努力が求められています。
②森林の減少による炭素の循環の乱れ
森林は大気中の二酸化炭素を吸収し、光合成によって酸素を放出するという重要な役割を果たしており、炭素の貯蔵庫でもあります。
しかし、森林が伐採されると、木々が二酸化炭素を吸収する能力が低下し、それによって大気の二酸化炭素濃度が増加します。
温室効果ガスである二酸化炭素が大量に放出され、炭素の循環が乱れることで地球温暖化が進行してしまうのです。
現在、世界では急速に森林が破壊されています。 1990年時点で、世界には41.28億ヘクタールの森林面積がありましたが、2015年になると39.99億ヘクタールまで森林面積は減少しました。 つまり、25年間で1.29億ヘクタールもの森林が減少したということになります。 これは南アフリカの国土面積と同じくらいです。
また、森林伐採のみならず、森林火災による森林の減少も原因とされています。焼畑農業、農地開発のための火入れなどの火の不始末、落雷、干ばつや猛暑などが原因となり、森林火災が発生し、森林が焼失してしまいます。
植林活動も日本や世界各地で行われていますが、森林減少による排出量を再吸収するためには数十年の時間が必要であったり、農地が不足する発展途上国では植林用の土地の確保が困難であるなど、問題も多く残されています。そのため依然として森林減少による二酸化炭素増加量が、植林による吸収量を上回っているのです。
これら2つの原因の解決に貢献できる要素となりえるのが、弊社の「CNF」です。
弊社の「CNF」は、ケナフという植物から抽出されたセルロースを超微細化して作られています。その特徴は驚くべきもので、鉄の5倍の強度を持ちながら、5分の1の軽さを誇ります。このCNFという新素材は、プラスチックと混合し、相溶化させることで原料化が可能です。これにより、プラスチックの使用量を削減することができ、石油ベースのプラスチックの代替として環境に優しい選択肢を提供できるでしょう。
他にも、従来のプラスチック製品にCNFを混ぜることで、製品の軽量化と強度向上が期待できます。これにより、輸送時の燃料消費量を削減でき、二酸化炭素の排出量の減少に寄与することが期待されます。
さらに、このCNFの一次加工(パルプ化)を行う際に出る工場廃液は、木材や紙に浸潤・塗布することで難燃効果を発揮します。この特性により、夏季の乾燥や高温時における火災のリスクを低減できるかもしれません。
この革新的な新素材の利用は、温暖化による影響や他の環境問題への対策として有望なアプローチとなるのではないでしょうか。持続可能な素材の採用は、環境負荷の低減や資源の効率的な利用につながり、より持続可能な未来の実現に貢献することでしょう。
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